上記事実はスピーカーなど構造がピアノに比べシンプルなものに置きかえてみるとよりわかり易く感じます。
@スピーカーの箱を鳴らすことの魅力
シンプルなフルレンジスピーカー(スピーカ自身の特性が良いことが条件で
すが)をダンボールのみかん箱につけるだけで、かなり良い音がします。
無理にゆがめられていないので素直な直接訴える音(音楽)が出てきます
(ただし低音は出ませんが)。
箱全体が自然に鳴ることにより自然な音が出ることにより、演奏者の意図
(この場合の演奏者とは録音されたものになるわけですが)が伝えられると
いう良い例だと思っています。
このような観点でタンノイのスピーカーとスタインウェイの共通点を感じま
す。
A無理に低音を出す方法
スピーカーを小さくしてスペース効率を上げ、スピーカ自身の重量を上げて
固有振動数を下げることにより無理に低音を出すようにするスピーカをよく
見かけますが、これはまさに、太い弦を強く張って無理やり大きな音を出す
ピアノに似たものがあります。このようなものはコントロールし難く、細か
い音(表現)ができません。こういうアプローチは明らかに音楽の本質から
外れているものです。
一時流行ったバックロードフォーン等も無理やり低音を出すため、時間遅れ
や本来のスピーカユニットから出る音への影響を考えると納得できないアプ
ローチです。
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